日曜クラス作品

転職してこの春から四日市で急須作りの職人さんとして働き始めた久保田さん(日曜クラス)の制作の様子。
写真の木型は萬古焼・型萬古の特徴でもある、急須作りに使用するもの。木型の中央にある赤茶色の部分がリング状になっていて、それを上へ引きぬくと、下の球状の部分が細かく解体できる仕組み。
これによって袋状の急須のボディーが内型で作れるし、その上内側に模様をつけることもできる。

手前の白い丸型のは急須の蓋用。左側の三本は注ぎ口用など。型はパーツごとに細かく分かれている。
これらの型に2mmというとても薄いタタラ(板状の粘土)を貼り付けていく。

蓋のつまみ(上部の丸いところ)はくるくると回転する。持ち手も先のリング状の部分はゆらゆらとする飾り。
細かな細工ととても軽いのも、この萬古焼・型萬古の急須の特徴。


素焼き後、釉薬はとても薄い水釉をサラッとかけて、焼きしめて完成。
驚くほど軽くできていました。
正直、こういう技法の存在は知っていましたが、実際にそれで制作している様子を見るのははじめてでした。
陶芸は日本各地に産業や伝統として多く根付いていて、そこにはその地域ならではの技法も沢山存在します。
そういうのを知り、またその背景にある歴史などを見て行くのも、陶芸の楽しみなのかもしれません。
久保田さん、貴重な型、持参して頂きありがとうございました。
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